すっぽん養殖
すっぽん養殖
当組合では青森から沖縄まで提携・管理指導しています。
特殊なノウハウはここでは公表できませんが、一般的な文献をご紹介します。
すっぽんはとても臆病な生き物です。
静かな環境ときれいな水、温度管理が大変なのです。
水温は15度以上28度以下、これを保ちます。
理想的なのは、弱アルカリの温泉が出ている所ですが、なかなか温泉地で静かな環境でそれなりのスペースというのは難しいです。
九州でも冬季は加温しないとなりませんので、燃料代が高騰している今日はすっぽんの養殖も大変です。
底には砂をひき、水深は50センチ前後です。(池の状況などにより変わります)
当組合ではすっぽん専用えさに漢方薬の原料を混ぜ込み与えています。
すっぽんの飼い方
食用とされているシナスッポンを手に入れるのは普通の方は難しいと思いますが、時期が合えばお分けすることもご相談に乗ります。
養殖でも書きましたが水槽で飼うのは大変難しいですが、成功している人もいます。
えさはすっぽん専用えさ,個人なら市販の亀のえさでも良いでしょう。
一般の亀の飼い方と同じですが、注意点は水温が28度以上にならないこと。
できるだけ、静かな環境を作ってあげること。
雑菌に弱いのでまめに水を交換し、極力、手でさわらず手袋をして水の交換をしてください。
人間の手には雑菌がいっぱいです。
砂は体の厚みの倍以上、入れてあげ、石などを置きすっぽんが上がれる所を作ってあげてください。
小さい時は安心ですが、大きく育って噛まれても責任は負えません。
厳選ショップ
すっぽんの養殖方法
スッポンTrionyx sinensis japonicusはカメの仲間で,わが国では関東地方以南の河川,湖沼,池沼に生息しています。
秋になり水温が15℃を下るようになると砂泥に潜り冬眠する。
1) 養成池の広さ
稚ガメ養生地50~60 ㎡,食用ガメ養成池250 ㎡,親ガメ養成池400 ㎡,形状は8 角形が多い。
2) 用 水
河川水(19℃)やボーリングによる地下水(22~26℃)
温泉水の場合は泉質により養殖不可。
当組合の弱アルカリ炭酸泉はお勧めの泉質
3) 餌 料
魚粉,α澱粉,各種添加物を購入し,自家調製して使用。
給餌量は1 日当り体重の2~2.5%。
4) 繁殖用親ガメ
4 年ものが最適である。大きさは雄3.0 ㎏,雌1.8~2.5 ㎏程度
で,雄雌比は雄1 に対し雌5 の割合。
5) 産卵,ふ化
産卵期は5~9 月,卵は電熱恒温設備ふ化室に収容(1 ケース400 個入り),ケースの砂温を30℃にして40~50 日でふ化する。
6) 保温,成長
15℃以下で冬眠するので稚ガメ養成池は11 月中旬から3 月中旬まで保温する。
ふ化後約一年余りで1~1.2 ㎏に成長,食用ガメとなる。
参考文献
1)梶 純夫(1969):養魚講座5 すっぽん.緑書房.
2)大島泰雄(1994):水産増・養殖技術発達史,253,緑書房, (小松 光男)